この記事ではセルフGOXを回避するために、Polygon版OpenseaでNFTを始めたクリエイターに知っておいて欲しい、Anyswapを使った資金ブリッジ方法を解説します。
なぜ、今回の知識が必要なのか?
結論、Polygon版のMetamaskから売上ETHを直接、国内仮想通貨取引所(Coincheck、bitbank、bitFlyernなど)に送金すると、『セルフGOX』と言って、売上が消えてなくなるから。
Polygon版のOpenseaは、NFTをガス代無料で作成・売買できる代わりに、売上を元に戻すには、「ブリッジ」という行程が必須に。
これが、ちょっと面倒くさい・・。
でも、初心者専用記事なので、NFT初心者のクリエイターさんに向けて、たくさんの画像付で説明していくので、安心してください。
- 売上ETH
→Ethereum版のETHと別で、Polygon版のETH(WETH)のこと - セルフGOX
→間違ったチェーン状態で送金し、資金が消えてなくなること - ブリッジ
→異なるチェーン同士で資金を行き来させること - チェーン
→ブロックチェーンには様々な情報処理の「規格/世界/区分」がある - BSC
→バイナンス・スマート・チェーンのこと - Polygon
→Polygonチェーンのこと、Maticネットワークとも呼ぶ
【GOX回避】Polygon版OpenseaでNFTを始めたクリエイターはAnyswapブリッジを知ろう
- 手数料やガス代の総額が安い
- 途中でフリーズやエラーがない
- 慣れたら速い
- Binanceにも慣れてDe-Fiに応用できる
- Polygon Bridgeはガス代ETHが高いから嫌だ
セルフGOXを回避するために、Polygon版OpenseaでNFTを始めるクリエイターは、Anyswapブリッジという方法を知っておくべき。
では、大まかな手順は以下。
- STEP1bitFlyerで口座開設しておく最後に日本円に換金する出口
- STEP2Binanceで口座開設しておく(BSC)ここからbitFlyerに売上送金
- STEP31inchでswap(Polygon)売上ETHをUSDCに交換
- STEP4Anyswapでブリッジ(Polygon)Polygon版USDC→BSC版USDCに
- STEP5BSC版Metamaskから送金(BSC)USDCをBinanceへ送金
- STEP6BinanceでXRPにswap(BSC)USDC→XRPに交換
- STEP7bitFlyerに送金(XRP)BinanceからXRPを送金
- STEP8日本円に換金bitFlyerでXRPを日本円に
※( )はチェーンの種類です。
いま、面倒くさいと思ったでしょ?笑。
分かりますよ!
でも慣れたら、20分くらいでできます。
NFTから仮想通貨を使い始めた人は、De-Fiなどにも慣れていないかもしれないですね。
海外取引所最大手の「Binance」やswap作業、ブリッジはよく使うので覚えておいて損はないので、がんばりましょう!!
注意:全操作はPCで行います。
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジ:①出口の口座開設
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジして、最後はbitFlyer(ビットフライヤー)で、日本円に換金する流れでやってみます。
最初に口座を作っときましょ。
→bitFlyerへ。他の取引所もいいけど、手数料もそこそこいいし、セキュリティは堅牢。
あと、NFTから仮想通貨を始めた初心者は知らないと思うんですが、bitFlyerは「Brave」というPCブラウザと接続すると、勝手に仮想通貨が貯まります。
唯一の仮想通貨特化型のセキュリティ強のブラウザ。
「Google Chrome」と使い方はほぼ同じなのに、表示速度はさらに速く、広告もカット。
得しかない。
「Brave」もセットでやっておきましょう。
bitFlyerでXRPという仮想通貨を日本円にする流れでいきます。
取引手数料 | 販売所:無料 取引所:0.01~0.15% |
---|---|
最低取引金額 | 販売所:0.000001XRP 取引所:0.1 XRP |
入金手数料 | 0円~330円 |
出金手数料 | 220円~770円 |
送金手数料 | 無料 |
※2021/11月現在(bitFlyerより)
と、こんな感じで比較的安く扱えるので、今回はこれで解説。
さぁ、口座は準備できましたか?OK?
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジ:②中継地の口座開設
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジするなら、海外仮想通貨取引所のBinanceは、必須。
↑このリンクで、取引手数料がずっと5%キックバックになります。
Binanceでは、仮想通貨USDCをXRPに交換してから、bitFlyerに送金。
つまり中継地点みたいなものです。
口座開設をしたら、少額の仮想通貨「BNB」を用意しておいて下さい。
手数料として使うBinance専用通貨となります。
BTC→BNBでも、なんでもいいです。
Polygon(Maticネットワーク)でMetamaskを起動
出口と中継地の口座ができたら、Polygon(Maticネットワーク)でMetamaskを起動させて、ブリッジの用意を。
Polygon(Maticネットワーク):①1inchでswap
準備ができたので、Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジ作業開始です。
まずは、Polygon(Maticネットワーク)にある、DEX(分散型取引所)の1つ、「1inch」で売上ETHをUSDCにswap。
MetamaskはMaticネットワークになっていますか?
その状態で→1inchへ。
承認作業が続きますが、どんどんトランザクションを通していきましょう。
これで、売上ETHがUSDCに置き換わりました。
おそらく、Polygon版Openseaを始めた人は、最初に「Polygon Bridge」で資金移動をしているハズ。
そこでPolygon専用の手数料通貨「MATIC」も用意できていると思います。
あとは、ネットワークを間違わないようにして、swapをしましょう。
Polygon(Maticネットワーク):②Anyswapでブリッジ
Polygon版Openseaの売上ETHがUSDCに交換され、次はAnyswapでブリッジをします。
無事にできました?
そんな難しくないハズ。
USDCの場合、ブリッジ手数料は100円くらいでした。
以上を確認するようにしましょう。
ブリッジ開始はMetamaskをBSCに変更したらダメですよ、Polygonスタートで。
私は10分ほどでブリッジできました。
BSC(バイナンス・スマート・チェーン)にMetamaskを切り替え
BSC(バイナンス・スマート・チェーン)にMetamaskを切り替えて、Polygonとはおさらば。
ここで中継地点として用意しておいたBinanceを使います。
BSC(バイナンス・スマート・チェーン):①USDCをBinanceへ送金
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジも、後半戦です!
ガンバレ!!
Anyswapでのブリッジ完了後、10分~30分でBSC版のMetamaskにUSDCが着金しているハズです。
トークンの追加がまだなら→ 0x8ac76a51cc950d9822d68b83fe1ad97b32cd580d を追加。
あるあるですが、Metamaskはトークンの追加をしないと、コインを保有していても表示してくれません。
最初は焦ります。
BSC側のMetamaskにも、USDCの着金が反映されていればOK!
USDCを確認できたら、BinanceのUSDC受取アドレスへ送金します。
「フィアット現物」→「入金」→「USDC入金」
ネットワークは「BSC」で、入金専用のアドレスをコピー。
Metamaskを呼び出して「USDC」→「送金」へ。
アドレスを貼り付けて送金!
5分ほどでBinanceでも着金確認ができました。
BSC(バイナンス・スマート・チェーン):②XRPに交換
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジも、終盤。
USDCをそのままbitFlyerに送金したいのですが、取り扱っていません。
いったん、XRPにswap(トレード)します。
何かこだわりがあればBTCでも、別にOKですよ。
急いでる方は、「コンバート」でもいいですが、少し割高に(スプレットはユーザー負担)
「リミット」は指定した金額でXRPを購入可能。
すぐに取引成立しない時は、待つしかないですね。
急いで面倒くさい人は「マーケット」の時価で買うのもアリ。
USDCがXRPになりましたか?
“20.25”XRPは次の行程で送金最低数量となります。↓
出口のbitFlyerで日本円に換金
ゴール間近!出口口座のbitFlyerにXRPを送ります。
送金作業は必ず何度も確認!
出口のbitFlyerで日本円に換金:①XRP送金
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジしてきて、ようやく出口のbitFlyerです。
bitFlyerの口座を出して、XRPの受取アドレスと宛先タグを表示。
これをBinanceのXRP出金(送金)画面に入力していきます。
※他の取引所(Coincheck、bitbank)を使っても、やり方はほとんど同じなので、置き換えて参考にしてみてください。
Binanceを開き、「出金」→「XRP出金」へ。
指さし確認して、埋めていきましょう。
XRPを送金する際の、最低数量は20.25です、気をつけましょう。
面倒くさいセキュリティを順に通していけば、XRPの出金完了です!
bitFlyerへの着金は数時間かかると表示がでましたが、実際には5分ほどで完了でした。
もう少しで終わります~。
出口のbitFlyerで日本円に換金:②XRPを売る
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジして、やっと日本円に交換まで来ましたね!
長旅、お疲れ様です。
bitFlyerの画面にXRPが着金しているハズ。
慣れたら20分くらいでこれますが、確認事項が多いので緊張しますよねー。
ちなみに、黄色の囲みは「BRAVE」ブラウザの利用でコツコツ貯まっている「BAT」。
勝手に貯まる。
では、最後の換金作業です。
急ぎで疲れた人は「販売所」→「XRP販売所」で取引でもOKですが、少し割高に。
頑張れる人は「bitFlyer Lightning」→「XRP/JPY」で換金、手数料は少し抑えられます。
「検索」→「XRP/JPY」→「売りたいXRPの数量」→「XRPの価格を板から判断」→「売る」→「取引確認」
お疲れさまでした!
これで無事にPolygonからNFTの売上金を日本円に戻せましたね。
登録の銀行口座までさらに戻す(出金)なら、以下の流れで行ってください。
Anyswapでもブリッジや、Metamask、Binanceからの送金のガス代を計算しても、400円~600円ほどで完了です。
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジする際のマメ知識
Polygon版Openseaの売上ETHをブリッジしたい時には、ポイントがいくつかあります。
マメ知識。
他にもPolygonからのブリッジ方法はある
実は他にもPolygonからのブリッジ方法があります。
Anyswap | 今回の方法。手間はかかるが、安くて速い。 |
---|---|
Polygon Bridge | https://wallet.polygon.technology/bridge Polygonにある売上ETHをEthereum側にそのままブリッジできる。 時間かかる、手数料高め。Ethereum側にあらかじめETH(ガス代)を入れておかないとスタックする。 →参考記事(外部リンク) |
Binance | Binanceの「入金」画面でMATICを検索。 直接、Binanceの口座にMATICを送金できる、便利。 でも、たまにブリッジ機能がフリーズするので恐怖。 |
AscendEX | Polygonの売上ETHをUSDCに→AscendEX→Binance AscendEXからBinanceへのガス代が高い。 |
おそらく多くのクリエイターは、Polygon BridgeでPolygon版Openseaを開始していると思うので、同じ帰り道で戻った方が、分かりやすい。
でも、ガス代ETHが高い・・、タイミングによっては¥6,000以上もかかる場合も。
ブリッジ方法はお好みになるけれど、動作の安定と安さではAnyswapがオススメ。
Binanceから取引所に出金できる通貨の最低数量を知ろう
今回の場合でいうと、XRPを出口口座のbitFlyerに送ったけれど、最低数量は「20.25XRP」以上からの取り扱いでした。
クリエイターさんの中には「BTCで送りたい、ETHで送りたい!」という人もいるのでは?
【最低出金数量】
BEP20:0.000078
BTC:0.001
ERC20:0.00098
【最低出金数量】
BEP20:0.00013
ERC20:0.01
【最低出金数量】
BEP20:0.44
XRP:20.25
※利用するネットワークチェーンで数量が変わる。
最低額以上でないと出金でいないので、小さすぎる数量は注意!
Polygonからのブリッジで死亡する『セルフGOX』とは?
Polygon(のMetamask)にあるNFTの売上ETHを、ルンルン気分でbitFlyerやCoincheckに直で送ると、チェーン違いで闇に消えます。
地獄です。
頑張って作った作品、頑張って売ったNFT、喜びの売上・・。
全部パーです。
OpenSeaでNFT出品するとき、ETHじゃなくて Polygonの方がガス代かからなくて良くない?
デメリットはセルフGOXだけ?#NFTJapan #NFTs
— si (@ochanokosi) September 27, 2021
私、アートも好きなのですが、本日やっとOpenSeaでデジタルアート買えました。しかし、Binanceに入っているADAをMATICに替え、PolygonネットワークでETHに替えてOpenSeaで買うまで、本当に大変だった。。
次の人が苦労しないようnoteにHowTo書こうかな。一緒にいた友人はセルフGOXして4万円失ってた。— 早瀬友貴@HiTTO/コーポレート・ナレッジシェア (@tomotaak) October 17, 2021
私もPolygonのUSDC(POS)をBinanceのアドレスに送ってしまい、セルフGOXしてしまいました。5万$返して。
— 裏日本インベストメント🥞 (@Uranihoninvest) October 21, 2021
気を抜くと、大惨事になるので要注意。
本当に不安な人は、面倒くさいですが、今回のAnyswapブリッジをまず少額でテストしてみてください。
50万円売上ETHがあるなら、1万円分だけUSDCにswapして、ブリッジ→BSCに送ってみるとか。
完璧にできたら安心できますよねー。
まとめ【GOX回避】Polygon版OpenseaでNFTを始めたクリエイターはAnyswapブリッジを知ろう
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- 出口と中継地の取引所を用意する
- BinanceでBNB(手数料)も忘れず用意
- 1inchでETH→USDCにswap
- AnyswapでUSDCをBSC側のMetamaskにブリッジ
- MetamaskからBinanceに送金
- USDC→XRPにswap(トレード)
- BinanceからbitFlyerに出金(送金)
- XRP→日本円(トレード)
- 日本円→銀行に出金で完了!
【セルフGOX回避】Polygon版OpenseaでNFTを始めたクリエイターのためのAnyswapブリッジ。のまとめです。
2021/11/11現在では、Polygon版のOpenseaを使うNFTクリエイターは、この方法を覚えておいて損はないです。
今後はもっと簡単なブリッジ方法が、出てくるかもしれませんね。
最新の情報は追うように!
Ethereum版のOpenseaは主要NFTが取引され、世界中で利用されていますが、ガス代の高騰が問題です。
2万円くらいかかる時間帯もあります。
Polygon版のOpenseaはマーケットは小さいですが、ガス代が無料なので、参入しやすく、初心者向け。
最後に。作ったNFT作品がまだ1つも売れない人は、あなたのNFTが売れないたった1つの理由<CryptoNinja二次創作から考える>を読むと、戦略が少し分かりますよ。
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