この記事では、今までになかった新しいメタバースの世界を紹介します。
Phi(ファイ)というプロジェクトで、誰でも自由にメタバース上にLands(土地)とObjects(建物など)を持つことができます。
前提として、2022/03/27時点ではテストネットでの利用開始となり、まだまだ始ったばかりのプロジェクトです。
The Sandbox(サンドボックス)やDecentraland(ディセントラランド)では、土地は有限で購入するもの。
建物もEditツールで作成したり、NFTアセットを買ってきて設置でしたよね?
そのイメージしかなかったブロックチェーンのメタバースの世界に、新しいスタイルが出てきたのです。
【新感覚メタバース】 Phi(ファイ)とは?
Phi(ファイ)は新感覚のメタバースです。
これまでのメタバースと何が違うのか?
何を目指しているのか?見ていきましょう!
従来のメタバースのイメージ
従来のメタバースといえば、Cluster(クラスター)、The Sandbox(サンドボックス)、Decentraland(ディセントラランド)が有名でした。
作成したメタバース空間は、会社のさじ加減でBANされる可能性があったり、土地も有限で高値で売買されていたり・・。
アバターが動き回り、経済活動のチャンスもある。
これが、最近のメタバースのイメージでした。
Phi(ファイ)が目指しているもの
Phi(ファイ)が目指しているもは、「なんで、仮想空間(土地)が有限なの?」というツッコミから始まっています。
“誰でも自由に”と謳うメタバースであっても、高額な土地の確保や、資金力のある企業やセレブのたまり場になりえてしまう。
Phi(ファイ)のプロジェクトは、そんな現在のメタバースに疑問を抱いています。
Phi(ファイ)が目指したものは、「資金」で実現するメタバースではなく、ブロックチェーン上のこれまでの活動履歴で創造できる世界でした。
あなたのこれまでのオンチェーン活動は、あなたのアイデンティティ。
DebankやZapperはウォレット履歴を中心に、ポートフォリオとしてアイデンティティを証明してきました。
Phi(ファイ)は、アイデンティティをメタバースで再現するのです。
ただし、「アバターで3Dワールドを動き回る」といった、従来のメタバースとはまったく概念が違います。
「え?これで、何ができるの??」というのが、率直な感想。
Phi(ファイ)はENSとオンチェーンデータで成立する
Phi(ファイ)は主に3つの特徴から成り立っています。
- Phi Land
→ユーザーのENSドメインから土地を生成 - Phi Objects
→建物はオンチェーン活動をもとに取得 - Link
→自分の土地と誰かの土地はリンクで繋がる
オンチェーン活動とは、ブロックチェーン上で行われたさまざまな取引履歴のこと。
例えば、Ethereum上には「Uniswap」というDEXがあります。
そこでのSwap(通貨交換)の経験もオンチェーン活動にカウントされます。
つまり、これまでのブロックチェーン履歴を「可視化」した世界が、Phi(ファイ)なのです。
Phi(ファイ)の始め方
Phi(ファイ)でLandsとObjectsを持つには、いくつか準備するものがあります。
初めての人には、なかなか大変でハードルも高いと思います。
なるべく、細かく解説したので、挑戦してみてください!
1:Metamaskをインストール
まずは、Metamaskのインストールです。
ChromeやBraveブラウザの拡張機能で使う、デジタルウォレット。
偽サイトもあるので、ご注意を!
導入方法や使い方は次の記事を参考に。
2:Goerliテストネットワークの追加
Metamaskを導入すると、デフォルトは「イーサリアムメインネット」です。
Phi(ファイ)では、「Goerliテストネットワーク」というものを使うので、追加しましょう。
「イーサリアムメインネット」をクリック→「ネットワークの追加」→「高度な設定」→「テストネットワークを表示」をオン。
これで、いつでもイーサリアムメインネットから、Goerliテストネットワークに変更できます。
3:Argent X StarkNet Walletのインストール
次に、もう1つ「ArgentX StarkNet Wallet」というウォレットを追加します。
こちらから拡張機能にインストールして使います。
「New Wallet」→「Passwordの設定」
「Download」でPCにファイルを保存します。
Transaction Pendingと出るので、ひたすら待機(5分~30分)
「Deposit Funds」と出たら「Mint」
「Sign」→またひたすら待機・・。
その後、「TEST:1000.0」と表示されれば終了です!
4:テストネット用のETH(イーサリアム)を用意する
次に、テストネット用のETH(イーサリアム)を用意しておきます。
メインネットだと、実費なので痛いですが、テスト用に無料で配布されるETHを使います。
「make a tweet」をクリックすると、Twitter投稿画面が開くので「0x00~..」の所に、自分のMetamaskのウォレットアドレスに書き換えます。
それをツイートして、ツイートURLをコピー。
Goerli Authenticated Faucetに戻って、URLを貼り付けます。
配布されるETHの供給量があればすぐに、MetamaskのGoerliテストネットワークにETHが入っているはずです。
「insufficient~」と表示された場合は、供給量が不足しているので、時間をおいてからやってみてください。
他の取得方法もいくつかあるので、ダメなら以下で挑戦!
5:ENSを取得する<途中でGoerliテストネットに変更>
ENSとは、「Ethereum Name Service」といい、非常に長くて不便なウォレットアドレスを、好きなドメイン名に変えられるサービスです。
例えば、僕だと「cryptofon.eth」という名前を持っています。
ドメイン所有者の情報も紐付けられるので、ENSを使うことでPhi(ファイ)では、Land(土地)の所有を表すことができます。
Metamaskのネットワークを「イーサリアムメインネット」の状態で、ENSへ。
「アプリ起動」→好きなドメイン名を入力。
誰にも使われていなければ「Available」が出るので、クリック。
「Request To Register」をクリックする前に、Metamaskのネットワークを「Goerliテストネットワーク」に変更。
「Request To Register」→Metamaskでガス代を払う(テストネット用ETH)→緑色のバーが進み出し、Register(登録)が開始。
「Click register to move to the 3rd step」と出たら、「register」
「set Primary Domain」で、登録。
ガス代を払って、終了です。
これでPhi(ファイ)に必要なものは全て揃いました!
Phi(ファイ)の使い方
もろもろ、そろったところでPhi(ファイ)へアクセス!
Metamaskは「Goerliテストネットワーク」にして、Argent X StarkNet Walletも起動させて、接続しておいて下さい。
つまり2個同時にウォレット接続です。
1:自分のLandを作成する
ENSアイコンの「My Lands」へ。
さきほど取得したENSを選択。
「Create Philand」をクリックして、ガス代(テストネット用ETHなのでご安心を)を払います。
これでファミコン画像風の緑色のLands(土地)の取得が完了です。
メタバース上のあなたの土地ができました!
2:Objects(建物)の取得をする
ENSで手に入れた土地に建物を置きましょう。
「Edit Mode」に切り替えて「Claim Objects」へ。
「Starter Kit Object」をクリックすると「Transaction Received」と出るので、待機。
少し待ってClaimが通れば、「My Objects」を開くと、Starter Kit Objectの建物が追加されています。
Phi(ファイ)では、最初に設置したいObjects(建物)は、Claimで取得し、My Objectsに反映させてから設置となります。
Starter Kit Object以外のObjectsで、明るく表示されているものがあれば、あなたの活動によって作り出された、使用可能な建物を意味します。
つまりオンチェーン活動のシンボルとして、建物が生成されています。
3:Objects(建物)の設置と保存
「My Objects」に明るく表示されているものが、土地に置ける建物になっています。
置き方は「ドラッグ&ドロップ」で好きなマス目に置きます。
好きなだけ、置いて自分の土地を作ったら、右下に青い「保存マーク」から保存。
4:メタバースの土地と土地を繋げていく
Phi(ファイ)のメタバースの概念は無限の世界です。
境界線となる自分の土地(ENS派生)は確保できましたが、“それ以外”にも、もちろん土地が存在するわけですよね?
つまりあなたと同じように、今回Landを生成した世界中の人々がいるはずです。
インターネットの世界でリンクを使って、違うページに飛び、ブックマークで保存するように、Phi(ファイ)の世界でも土地と土地をリンクでつなげていけます。
リンクしたい自分のマス目(建物)をクリック。
リンク先のENSを入力(.ethも入れる)
自分のENSアドレスを知ってもらったり、誰かのアドレスを入力して繋がりたいときは、ツイートが有効です。
「EditMode」から「ViewMode」に戻ると、右下にTwitterマークが。
これを利用して、自分のPhilandをPRしてみましょう。
または、Twitterで「Philand」で検索すると、他の方のENSが出てきます。
僕のPhi用のENSは「cryptofonphi.eth」です、リンクお願いします~。
Phi(ファイ)の未来は?
Phi(ファイ)は直近で、3つの賞に選ばれており、賞金も獲得。
- ENS Prize at NFTHACK2022
- Covalent Prize at BuildQuest
- IPFS Prize at BuildQuest
一定の評価も得て、認知も広まり、興味を持った人材もアイデアも集まりやすい環境を作ってきています。
今後は、UI/UXと呼ばれる、ユーザーにとっての快適な操作性や体験を磨いていき、Lands(土地)の表示も改良していくようです。
個人的な予測ですが、Object(建物)を反映するオンチェーン活動の種類ももっと増え、デザインも自由に作成できるとおもしろいと思っています。
リンクで繋がる仕組みも、“より多くのリンクを集めている土地”は、きっと他の土地と差別化されてきますよね?
人気のある土地で特別なコンテンツが発信できたりすると、楽しそう。
例えば、他にはLearn系の使い方として以下も考えられます。
美しいLandsとObjectのデザインが、サンプルとしてある
↓
オンチェーン活動が乏しいユーザーは、それを目標に作ってみる
↓
必要なオンチェーン活動のリストをみればできる
↓
自然とDappsやツール、Cryoto売買の方法を学べる
Phi(ファイ)は、自分の活動の可視化なので、建物が増えて、豪華になったりしていくと、自分が成長していくようで嬉しいと思います。
以上は妄想ですが、Phiが今後、どのように発展していくか見守りたいと思っています。
【新感覚メタバース】 Phi(ファイ)の始め方<ENSが土地で、オンチェーン活動が建物!?>まとめ
- オンチェーン活動を可視化
- リンクで繋がる
- 土地は無限
Phi(ファイ)について、調べてみました。
今はまだテストネットでのリリースですが、注目されていることは間違いありません。
今後の発展と新しい使い方への期待も膨らみます。
では、ありがとうございました!
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